アレクサンダーテクニークで腰痛が治りますか?

アレクサンダーテクニーク(AT)は腰痛そのものに対する治療ではありません。
アレクサンダーテクニークの国際機関であるSTATにおいても“先生はいかなる診断も下してはならないし、処置を生徒に対して行ってはいけません”とあります。これに違反した行為はSTATでも我々ATATでも厳しく禁じています。

ですがその腰痛が身体の間違った使い方によって生じた痛みであるならばどうでしょうか。
イギリスの医学雑誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」※にて、アレクサンダーテクニークは痛みの軽減・再発予防に対して効果がある、というレポートが掲載されました。

このレポートは2002年から2年間に渡り、イギリス国内からランダムに選出された579人の腰痛患者を下記の4グループに分け効果を検証した臨床試験です。

・腰痛患者グループの受けた内容
グループ①:医師の診療
グループ②:ATレッスン24回 (AT-アレクサンダーテクニーク)
グループ③:ATレッスン 6回 (AT-アレクサンダーテクニーク)
グループ④:マッサージ 6回

②のアレクサンダーテクニークレッスン24回のグループでは、慢性的再発的な腰痛に対し身体機能に大きな改善が認められ、腰痛の日数も減少し最も効果的であったと結論付けしています。

●この臨床試験には59人の経験豊かなSTAT認定教師が協力し、レッスン形態は教師と生徒一対一のハンズオンワークにて行われました。

※イギリス医学雑誌 British Medical Journal
Research
Randomised controlled trial of Alexander technique lessons, exercise, and massage (ATEAM) for chronic and recurrent back pain

BMJ 2008; 337 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.a884 (Published 19 August 2008)
Cite this as: BMJ 2008;337:a884
http://www.bmj.com/content/337/bmj.a884

2017年1月22日

アレクサンダーテクニークは治療でしょうか?

アレクサンダーテクニークは治療ではありません。
テクニーク(technique)の語源はギリシャ語の「テクネー」で芸術を意味しました。
なのでアレクサンダーテクニークは身体の使い方の技法ではあるのですが、それは小手先の技法ではなく、本来の動き・美しさを取り戻すためのものです。

生まれたばかりの赤ちゃんはゆっくりと手指の動かし方から寝返り・お座り・ハイハイ・つかまり立ち、と運動機能を発達させていきます。まだ動作が未熟な赤ちゃんは身体のバランスが崩れればすぐに転んでしまいます。よちよち歩きの赤ちゃんは、実はとても美しい身体バランスが保たれた状態にあるのです。
しかしながら大人になるにつれ多少バランスが崩れても十分発達した筋力で補うことが可能になり、やがて足を組んだり貧乏ゆすりするなどの習慣や癖が身体本来のバランスや機能を阻害することに繋がります。

アレクサンダーテクニークでは長年の習慣や癖によって歪んでしまった身体の使い方に対し、無意識に行われていた「赤ちゃんが行う学習過程」をもう一度、しかしながら無意識ではなく意識的に行っていきます。
アレクサンダーテクニークは教育であり、実際のレッスンでは訓練という言葉がぴったりとくる方もいらっしゃるかもしれません。

2016年3月8日